
Artist's commentary
机の上で息をする
先生が、ときどき私の机に手紙を入れるようになったのは、2年生になってからのことだ。いや、先生の手紙ではないんだけど。バレたらクラスの子に疑われそうで、いつもヒヤヒヤしてる。
「依頼の手紙」
学校の誰かが、先生を経由してよこしてくる。私たちあてに。
「よ。」
放課後に玲が来て、後ろの武田君の席に座った。どんだけ鼻がいいんだ。この人。
依頼の手紙とは、被害者自身が書いた、事件の報告書みたいなもの。毎回、書き方も、紙も、内容も様々。わたしと玲は、放課後にこの手紙を使って推理をして、事件の解決を図るという謎の活動を行っている。ちなみに私の推理が当たったことは一度もない。でも、2年生になって、そのことを嘆く必要はなくなりそうだった。
だって、意味が無いことがほとんどだから。
「依頼の手紙」にしか関与してはいけない。
私たちと先生で決めたルール。
だから、事件が解決したかどうか、分からないのがほとんどなのだ。
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