
Artist's commentary
水角族
懇意にしている伯爵がまた水角族の娘を娶ったらしい。次の娘は今まで見たこともない細くいくつも枝分かれをした角を持ち、中の水は金色だというではないか。館へ向かう輿に乗った彼女は深くベールを纏っていたが確かに素晴らしい角であった。
しかし、私の記憶ではあの水角族の女性には角は生えていないなかったと思うのだが……
鹿によく似たその水角族はお披露目の席でベールを脱いだ。何人もの娘たちを攫った宿敵を前に"彼"の角は怒りで真っ赤に染まっていった。西から大勢の足音がする。戦化粧をした牛角や巻き角の男達が武器を手にこちらに向かってくるのを目にした私は一足早く館を後にした。
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